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走行時にCO2を排出しないことから、脱炭素社会の実現に向けた切り札と期待される電気自動車(以下、EV)。その動力源である車載バッテリの製品ライフサイクルに沿った循環型エコシステムは確立に向けた途上にあり、EVの普及に向けてクリアすべき課題となっています。そこで日立のグローバル環境事業統括本部では大みかグリーンネットワークに参画し、経年劣化したEVバッテリをリユースする実証に着手。本格的な電動モビリティ社会に向けたバッテリ資源循環モデルの構築をめざしています。

第6回 「分散電源協調運用サービス」はこちら>>
第7回 「次世代EV充電器規格『CHAdeMO3』実証サイト構築」はこちら>>
第8回 「排水処理設備における運用高度化」はこちら>>

車載EVバッテリを「可動式蓄電池」として再利用する循環モデルの構築

画像1: 大みかグリーンネットワーク
第9回:EV車載バッテリの再利用でめざす循環モデル構築(可動式蓄電池「バッテリキューブ」)

株式会社 日立製作所
グローバル環境事業統括本部
環境事業本部(日本)
環境事業創生本部
BTaaS Project
平岡 貢一

EVの車載バッテリは、車載用として性能が劣化したあとも、太陽光発電などの再エネ機器と組み合わせた蓄電池として再利用することができます。その一方で、リユースに伴うコスト負担の重さや、中古EVバッテリ市場が形成されていないことから、再利用可能な状態にもかかわらず廃棄される車載バッテリもあり、その循環モデルはいまだ確立されていないのが実情です。

こうしたなか、日立のグローバル環境事業統括本部は、大みかグリーンネットワークに参画し、中古EVバッテリを搭載した「可動式蓄電池(「バッテリキューブ」)」を開発。電動モビリティ社会のさらなる進展に向けて、バッテリ資源循環モデルを確立するための取り組みを開始しました。

導入・運用コストを抑えた「可動式蓄電池システム」

本実証ではまず、EVバッテリ資源循環を実現するバリューチェーン検証エリアとして、大みか事業所内にバッテリキューブの組み立て工場とメンテナンスエリアを設置しました。ここでは、計画に賛同した自動車メーカーから提供される中古EVバッテリをバッテリキューブに搭載し、動作テストなどを実施しています。

CHAdeMO V2H(※)規格を採用したバッテリキューブは、店舗などの電気設備(EV充放電器)とより安全に脱着できるため、従来の定置型蓄電池に対して設置やメンテナンス時の作業効率が向上。また、クラウド上の遠隔監視システムからバッテリキューブの稼働状況を常時モニタリングすることで、EVバッテリパックの状態に応じた運用・メンテナンスなども可能です。

画像2: 大みかグリーンネットワーク
第9回:EV車載バッテリの再利用でめざす循環モデル構築(可動式蓄電池「バッテリキューブ」)

「遠隔監視の結果、交換が必要なEVバッテリパックがあればバッテリキューブごと交換することで、定置型蓄電として長期安定的な電力供給も可能になります。」と、その意義に言及するのは実証に携わる平岡貢一です。

※ Vehicle to Home

画像: バッテリキューブ遠隔監視の概要

バッテリキューブ遠隔監視の概要

セブン-イレブン・ジャパンとの協創によるフィールド検証をスタート

2023年6月、このバッテリキューブを活用した、株式会社セブン‐イレブン・ジャパン(以下、セブン-イレブン・ジャパン)との協創によるフィールド実証試験を埼玉県三郷市の「セブン‐イレブン三郷彦成2丁目店」で開始しました。この実証において、日立はバッテリキューブと連携するコンビニ店舗向けEMS (Energy Management System) を開発。将来の事業化に向けた検証を進めています。

車輪が付いて自由に動かせるバッテリキューブは、バッテリ容量の追加や店舗新設・改廃などにも柔軟な対応が可能です。さらに平岡は「電気自動車と同様に、CHAdeMOコネクターを採用することで専門的な技術や資格のない方でもバッテリキューブの着脱が可能なため、短時間かつ容易にEV充放電器と接続できます。」と今後の普及に向けたバッテリキューブの運用メリットについて説明します。

EVの本格普及を後押しし、導入が拡大する再生可能エネルギーの受け皿としても有用なバッテリキューブ。脱炭素社会の実現を見据えて、これから本格化するその試みにぜひご期待ください。

画像: セブン-イレブン・ジャパンとの実証概要

セブン-イレブン・ジャパンとの実証概要

第10回 「EV導入/脱炭素を促進する職場充電・エネルギーマネジメントシステムに関する実証実験」はこちら>>

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