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これまで、多くの人の労力で支えられてきたシステム運用。しかし、システムの複雑化に加え、急激な社会の変化に即応することの難しさなどの、さまざまな課題を抱えています。日立は、運用にソフトウェア技術を活用して、自動化や標準化による信頼性向上やスピードの向上を促進するSRE(Site Reliability Engineering)の方法論に基づいた、サービスとプラットフォームを提供。その概要を、最新のSREに取り組む徳生 吉孝と、SREに適した運用統合プラットフォームOps Iの拡販を担当している川合 智海が紹介します。

「【第2回】お客さまに寄り添い、アプリケーションとインフラの両面からサポートする日立のモダナイゼーションコンサルティング」はこちら>
「【第3回 前編】アプリケーション開発のアジリティを高めるアジャイル開発と、マイクロサービスを最前線で支援」はこちら>
「【第3回 後編】アジャイル開発コンサルティングとレガシーシステム刷新のための新技術に込められたお客さまへの思い」はこちら>

システム運用の最新トレンド、それがSRE

画像1: クラウド&DXオファリング
【第4回 前編】システム運用の自動化・標準化を推進するSRE。そのノウハウとプラットフォームを日本のお客さまへ

徳生
クラウドベースのプロフェッショナル・マネージドサービスを担当する徳生です。SREとは、従来のようにオンプレミスをベースにして、人的な対応に頼っていたシステムの運用を、クラウドベースにシフトし、ソフトウェアエンジニアリングにより自動化・標準化を進めていこうというものです。その背景としては、最近のITテクノロジーがインフラやソフトウェアをはじめ大きく変わってしまっていることにあります。AIや先進のアルゴリズムの導入などもその一例と言えるでしょう。そして世の中の変化も速く、アプリケーションをつくる場合は、2~3か月でリリースしないとお客さまが離れてしまうことがありますし、1年後にはまた別の競争が始まっているという状況です。しかし、一旦つくったものは安定して運用しなければいけない、つまりアジリティと信頼性の両立が求められているところが大きいですね。

画像2: クラウド&DXオファリング
【第4回 前編】システム運用の自動化・標準化を推進するSRE。そのノウハウとプラットフォームを日本のお客さまへ

川合
運用統合プラットフォームの拡販を担当する川合です。ITの分野においてアメリカは非常に先進的かつ挑戦的で、さまざまなテクノロジーや方法論がどんどん生まれています。そのような中で、システムの開発や運用のための“モノ”ではなく、よりよいお客さまサービスの実現という“コト”を重要視する多くのエンジニアに認められ、厳しい淘汰(とうた)を勝ち抜いて、いまアメリカをはじめグローバルで主流となっているのがSRE。数年後には日本でも多くの企業や組織がこの方法論を取り入れるだろうと考えます。

グローバルな視点を日本のお客さまへ

徳生
SREは日本ではまだまだ取り組みが始まったばかりですね。先ほど川合さんも触れたようにITにおける先進国はやはりアメリカです。私は2019年から約3年間、カリフォルニアに本拠地を置く日立ヴァンタラに出向していましたので、その事実を肌で感じてきました。多くのお客さまがデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を急務とされていますが、やはりグローバル、特にアメリカの“いま”を認識することも非常に大切だと考えます。

SREは、日本では事例が少ないですが、問い合わせも増えてきております。お客さまが重要な取り組みとして認識してもらえるよう、さまざまな角度から提案してきたいと思います。

川合
徳生さんが出向していた日立ヴァンタラ、またシリコンバレーに本拠地を置くGlobalLogicはまさに世界最先端レベルの方法論や技術を実践しているグループ会社です。それらと連携し、最新の動向をつかめるということは日立の強みです。私も2015年から約5年、欧米の影響が大きなシンガポールに駐在していました。日本では、従来型のオンプレミスに対する信頼感が強く、「大切な情報をクラウドで管理するなんて」という意見や「決められている方法や手順を変えるより、多少不便があっても我慢して従来のやり方を続ける方がいい」という意識があります。世界の最先端から見える、未来への方向性をお客さまにお伝えし、価値があることを理解し共感してもらうことも私たちの大切な仕事だと思っています。

画像: 従来型の運用とSREベースの運用の違い

従来型の運用とSREベースの運用の違い

日本にマッチしたSRE導入を支援する、HARCサービスとOps I

徳生
現在の日本の状況や、日本特有の課題を超えて、お客さまがSREによるシステム運用へと踏み出すお手伝いをするために、私たちは「Hitachi Application Reliability Centers(以下、HARC)サービス」の提供を開始しました。HARCサービスは、日立ヴァンタラがクラウドによる先進の運用マネジメントを提供するため、米国ダラスに開設したHARCのサービスを、より日本にマッチした形で提案・提供します。また、HARCサービスで重要なツールのひとつとなるのが、日立のSaaS型運用統合プラットフォームである「JP1 Cloud Service/Operations Integration」(以下、Ops I)です。

お客さまに納得いただける提案ができるよう、HARCサービスでのフィードバックをOps Iの開発に生かすなど、互いに連携できる関係を築いています。

川合
Ops Iには、日立の統合システム運用管理JP1のノウハウが生かされています。JP1は約30年間にわたって、主に日系の企業や組織のシステム運用に貢献し続けてきた、運用管理分野におけるデファクトスタンダードと言えるミドルウェアです。特に基幹システムに関して非常に重要な役割を果たし続け、多くのお客さまからの厚い信頼を得ています。その品質を受け継ぎ、日本特有の運用管理にも対応可能なOps Iは、まさに日本におけるSRE推進に最適なプラットフォームです。私は、入社以来ずっとJP1の拡販に携わってきましたが、シンガポールでの海外赴任の経験も通して、お客さまが本当に望むものを作りたいと思ってきました。Ops Iには、そんな特別な思いがあります。

「【第4回 後編】クラウドネイティブな運用に導くマネージドサービスとプラットフォームのシナジーでお客さまのDX推進にパワーを」はこちら>

画像3: クラウド&DXオファリング
【第4回 前編】システム運用の自動化・標準化を推進するSRE。そのノウハウとプラットフォームを日本のお客さまへ

徳生 吉孝

株式会社 日立製作所
クラウドサービスプラットフォームビジネスユニット
マネージドサービス事業部
クラウドマネージドサービス本部
クラウド&デジタルマネージドサービス部 主任技師

●東京都生まれ ●情報科学専攻(修士)、大学時代コンピューターのおもしろさに魅せられプログラミング言語の研究に取り組む ●2000年、日立製作所入社、先端ミドルウェア開発部(研究部門)に配属 ●2008年から1年間、米国ニューヨークのコロンビア大学に研究員として在籍し、XR(仮想現実と現実世界の融合)とユーザーインタフェースを研究 ●2019年から米国子会社である日立ヴァンタラに出向し、海外での新規事業の立ち上げに従事 ●2022年に帰国し先進的なクラウドアプリケーションの運用管理サービスであるHitachi Application Reliability Centers(HARC)サービスの立ち上げを推進、現在に至る

◎趣味は家族との旅行、読書、体を動かすこと。若いころは連泊でのアルプス縦走やフルマラソンの完走も楽しんだが、最近はできていない。英語と体力は使わないと衰えるため、毎朝、英語のニュース番組を視聴しながら行うストレッチを欠かさない。

画像4: クラウド&DXオファリング
【第4回 前編】システム運用の自動化・標準化を推進するSRE。そのノウハウとプラットフォームを日本のお客さまへ

川合 智海

株式会社 日立製作所
クラウドサービスプラットフォームビジネスユニット
マネージドサービス事業部
クラウドマネージドサービス本部
運用管理プラットフォーム部 技師

●愛知県生まれ ●小学校のころ、父親が買ってきたPC(Windows 95)で遊びながら、これからはITの時代だと感じる ●高等専門学校で情報工学を学ぶ ●17歳のときこれからは英語が必要と考えアメリカに留学(ミシガン州で1年間ホームステイ) ●その後大学に編入し工学技術と環境経済学を学ぶ ●2011年に日立製作所入社、JP1の国内拡販部署に配属 ●2015年から日立アジア(シンガポール)に駐在しJP1の東南アジア拡販に従事 ●2020年に帰任しIT運用最適化サービスの拡販を担当 ●2021年からOps Iの拡販を担当、現在に至る

◎趣味はオーディオブックによる洋書のリスニング(洋書のリーディングに何度も挑むが挫折。家事・育児の隙間時間に行えるこの方法を見つけ、何とか継続している)。休日は家族とスーパー銭湯を巡るのが小さな楽しみ。学生時代は自主制作映画に取り組み、地元のケーブルTVでの放映や、映画祭での受賞歴もある。

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