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日立は、バリューチェーン全体を見渡して最適化することで、生産者と生活者、双方の想いを実現し、さまざまな課題をトータルに解決するリテールソリューションを提供しています。2021年3月9日から開催された「リテールテックJAPAN Online」に出展したソリューションの中から、代表的なものを紹介します。

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バリューチェーンの最適化をトータルに支援する「Hitachi Digital Solution for Retail」

 Hitachi Digital Solution for Retailは、流通小売業で得られる多種多様な業務システムなどのデータを活用したデジタルソリューションです。サプライチェーンの全体最適を見据え、お客さまのデータ利活用を加速し、新たな価値やビジネスの創出を支援します。さまざまなデータと連携する仕組みを準備するとともに、さまざまな業務支援につなげていくサービスを提供しています。

新たな解決策を、お客さまとともに追加で搭載していくことが可能

 Hitachi Digital Solution for Retailは、お客さまの保有するデータや外部データなどを共通基盤で蓄積・管理し日立とお客さまが一緒に検討。業務課題を解決していきます。この基盤には、新たなイノベーションとなるサービスを追加搭載していくことが可能です。

需要予測型自動発注サービス

 欠品・廃棄の損失が最小限となるように発注時の推奨量を提案するサービスです。曜日による売り上げ変動や、販促動向から需要を予測し、日々の適正発注量を自動算出します。また、需要予測と値引き・廃棄といったロス発生の確率から基準在庫を最適化。廃棄ロス低減による利益性向上と、オペレーション負荷低減の両立に貢献します。

出店計画サービス・CRMサービス

 出店計画サービスは、既存店舗の売り上げ、商圏情報、競合、立地条件、物件情報などの過去実績データから成功要因を分析。適切な出店地と見込み売り上げを予測し、出店業務を支援します。CRMサービスは、お客さま行動をモデル化し、クーポンの発行、Web施策、マーケティング施策などを立案します。

画像: 図1 「Hitachi Digital Solution for Retail」の概要

図1 「Hitachi Digital Solution for Retail」の概要

いつでもどこでも環境に優しい電気を「Ubiquitous Green Energy」

 CO2削減は企業活動の重要な課題ですが、消費者の環境意識向上も不可欠です。そこで、ふだん意識することのない「電気のCO2排出量の可視化」と「CO2オフセット」により、消費者に手軽なCO2削減機会を提供します(研究開発中)。

使った電気のCO2 排出量をオフセットする電源プラグ

画像: 日立が開発した電源プラグ(プロトタイプ)

日立が開発した電源プラグ(プロトタイプ)

コンセントと利用機器の間に、日立が開発した電源プラグ(プロトタイプ)を取り付けることで使用できます。この電源プラグは利用機器の消費電力量とCO2排出量を計算し、必要なCO2オフセットを割り当てます。電源プラグの利用者は、自分の代わりに再生可能エネルギー発電導入でCO2排出量を削減してくれる企業や自治体からJ-クレジット(*)を購入することで、その企業や自治体を応援することにつながります。

* 省エネルギー機器の導入や森林経営などの取り組みによる、CO2を含む温室効果ガスの排出削減量や吸収量を「クレジット」として国が認証する制度

CO2削減状況をスマートフォンから確認可能

 この電源プラグの利用状況はクラウドへ送信・管理され、CO2削減状況をスマートフォンアプリから確認できます。CO2排出量に加え、CO2オフセットの提供元となる発電所に関する情報も閲覧でき、再生可能エネルギーに関する詳細も確認できます。

デジタルで環境投資を効率化する「サステナブルファイナンスプラットフォーム」

 サステナブルファイナンスは、気候変動などの環境課題や人権問題などの課題に対応し、社会をより持続可能な形に転換していくために資金を活用するものです。日立が開発中のサステナブルファイナンスプラットフォームは、再生可能エネルギー関連設備を導入した債券発行体や資金の借り主が、それらによって生まれた環境インパクトを投資家などの利害関係者に透明性の高い状態で公開・共有することができます。将来的にはデータを活用した新しい金融商品の開発など、多様なステークホルダーに価値を生み出す基盤となります。

IoT技術とブロックチェーンにより、設備の稼働データをセキュアに収集

 サステナブルファイナンスで得た資金を活用して調達された、太陽光パネルなどの再生可能エネルギー関連設備にIoTセンサーを取り付けたり、既存の監視システムと連携したりすることで、発電量などの稼働データをブロックチェーンのデータベースに自動的に記録します。

第三者検証を含めたインパクトレポートの作成業務を円滑化

 収集した再生可能エネルギー関連設備の稼働データを活用し、調達した設備のモニタリングや、生み出した経済・環境・社会価値を定量的に可視化できます。外部レビュー機関からインパクトなどの第三者検証をデジタル上で容易に行うことも可能です。

画像: 図2 「サステナブルファイナンスプラットフォーム」の概要

図2 「サステナブルファイナンスプラットフォーム」の概要

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