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東武鉄道株式会社(以下、東武)と株式会社日立製作所(以下、日立)が展開する生体認証サービス「SAKULaLa(サクララ)」に、指静脈に加えて新たに顔認証*1が追加。2025年11月13日にそれに伴う今後の利用拡大計画に関する記者発表会が行われました。鉄道改札への対応、国内の決済端末設置数の約50%を占めるJET-S端末*2との順次連携、株式会社ジェーシービー(以下、JCB)との「SAKULaLa」の加盟店拡大に向けた協力体制などが発表され、会場は期待感に包まれました。
*1 日立の公開型生体認証基盤(PBI : Public Biometric Infrastructure)に対応した「生体認証統合基盤サービス」を活用し、PBIとパナソニック コネクト株式会社の顔認証技術を融合することで、安心・安全な顔認証を提供。
*2 株式会社日本カードネットワークが提供する決済端末。JET-S端末のWebサイト 決済端末機のご案内(加盟店様向けサービス)

利用拡大を加速させる顔認証

画像: 東武鉄道株式会社 執行役員 経営企画本部長 竜江 義玄氏

東武鉄道株式会社 執行役員 経営企画本部長 竜江 義玄氏

はじめに東武の竜江義玄氏が登壇し、今回の利用拡大計画の全体像を発表しました。
「「SAKULaLa」は2024年、東武ストアのセルフレジでサービスを開始し、その後、埼玉県越谷・川越エリアの商店街、さらに家電量販店の上新電機さま、東武ホテルでのセルフチェックイン機と、現在利用シーンの拡大を続けています」と、まずこれまでのあゆみを振り返り、続いて「SAKULaLa」のビジョンについて言及しました。

「「SAKULaLa」は、社会インフラとして社会課題を解決することをめざしています。店舗やホテルなど対面業務の削減による労働力不足の緩和、生体認証による成りすましやカード偽造といった不正行為の防止、さらにデジタルが苦手な方にも利用しやすい仕組みによるデジタル利用の年代間格差の解消にも寄与できると考えています」

そして「SAKULaLa」の大きな特長は、プラットフォーム上で企業や自治体が相互に連携しながら、業種を横断して決済、ポイント付与、本人確認など多様なサービスを利用者に提供できることであり、今回その特長をさらに生かすために指静脈認証に加えて新たに顔認証に対応したことを発表しました。

「顔認証の追加にともない、3つの新しいサービスを展開していきます。まず、鉄道改札への導入です。利用者はスマートフォンやICカードを取り出すことなく改札を通過できるようになります。次に、国内の決済端末の約50%を占めるJET-S端末*³との連携です。2026年春よりJET-S端末による顔認証決済を順次対応いたします。さらに、入退館システムへの対応です。オフィスや会員制施設などで顔をかざすだけのスムーズな入退室が可能になります」

画像: 利用拡大を加速させる顔認証

そして竜江氏は最後に、今後の展望を語りました。
「2026年度以降、「SAKULaLa」はファミリーマートさまへの導入を予定しています。それにあわせて私たちは、東武グループ内で先行事例をしっかりと積み上げ、その成果をもってグループ外のお客さまへの展開をさらに加速していきます。顔認証サービスの開始はそのための大きな一歩です」

鉄道利用者にも、鉄道事業者にもうれしい仕組み

画像: 東武鉄道株式会社 取締役 常務執行役員鉄道事業本部長 鈴木 孝郎氏

東武鉄道株式会社 取締役 常務執行役員鉄道事業本部長 鈴木 孝郎氏

続いて、東武鉄道の鈴木孝郎氏が「SAKULaLa」の鉄道改札での利用について具体的に紹介しました。
「本日、2025年11月13日より東武宇都宮線の東武宇都宮駅から栃木駅までの12駅におきまして顔認証による改札通過サービスの導入を開始します。このサービスは、PASMO定期券をお持ちのお客さまに顔画像と定期券情報を事前にご登録いただくことで、ICカードやスマートフォンを取り出すことなく、顔をかざすのみで改札を通過できるというサービスです」

現在は、改札付近に設置したタブレットで顔認証を行っていますが、2026年春にはカメラ内蔵型の改札機が一部の駅で導入予定*4。また、今後は東武東上線や東武アーバンパークラインの一部エリアへの導入など、段階的なサービスエリアの拡大を準備しています。

画像: 鉄道利用者にも、鉄道事業者にもうれしい仕組み

そして今後、さらなる顔認証改札の普及に向けて2つの重要な取り組みを進めていると鈴木氏は語ります。
「1つめは利用対象者の拡大への取り組みです。現在は定期券利用のお客さまが対象ですが、将来的には普通の乗車券を利用される方にも使っていただけるようシステムの改良を進めています。2つめは、他の鉄道事業者の皆さんの導入を促進するための取り組みです。導入コストや設置スペースの制約を軽減できるよう、既存の自動改札機に顔認証機能を組み込むための技術開発に取り組んでいます」
幅広いステークホルダーに対して、シームレスな仕組みを実現していきたいと、鈴木氏は言葉を結びました。

*4 オムロンソーシアルソリューションズ株式会社、日本信号株式会社、株式会社東芝、パナソニック コネクト株式会社との連携により推進。

「SAKULaLa」×AIで生まれる価値

画像: 株式会社日立製作所 AI&ソフトウェアサービスビジネスユニット事業執行役員 マネージド&プラットフォームサービス事業部事業部長 石田 貴一

株式会社日立製作所 AI&ソフトウェアサービスビジネスユニット事業執行役員 マネージド&プラットフォームサービス事業部事業部長 石田 貴一

次に登壇した日立の石田は、「SAKULaLa」がもたらす新しい価値について説明しました。
「「SAKULaLa」は、指静脈と顔の複数の生体認証を単一のプラットフォーム上で提供できる国内初*⁵のサービスです。店舗決済など、利用者の明確な意思表示が必要な場合は指静脈認証、鉄道改札や入退館など、次々とスピーディーな認証が求められる場合は顔認証、また高い機密性を要するシステムにアクセスする場合には指静脈と顔を統合したマルチモーダル認証と、事業者のニーズに応じてさまざまなシーンで手ぶらによるサービス利用が実現します」

石田は一例として、あるオフィスワーカーの一日を紹介します。
「駅では顔認証で改札を通過し、途中のコンビニやカフェでは手ぶらで決済。顔認証でオフィスに入室し、システムへのアクセスもマルチモーダル認証で安全性が確保されています。午後からの出張においても、ホテルに手ぶらでスムーズにチェックインし、懇親会の支払いももちろん手ぶらで行います。このように、異なる事業者が発行するデジタルアイデンティティ*6を「SAKULaLa」がハブとなってつなげることにより、手ぶら社会が加速度的に広がっていきます」
石田は最後に、「SAKULaLa」とAIを掛け合わせることで広がる新たな2つの価値について言及しました。

画像: 「SAKULaLa」×AIで生まれる価値

「まず自治体では、地域住民一人ひとりに合ったサービスが実現します。「SAKULaLa」がハブとなり、自治体や医療、介護、民間サービスなどのデジタルアイデンティティをつなぎながら、その利用状況をAIが学習します。そして住民のその時々の状況に応じて、適切なサービスを提案してくれるのです。
そしてビジネス分野では、顧客体験の変革が起きるでしょう。個人に紐付けられた複数のデジタルアイデンティティに基づいて、AIが、異なる業界同士の顧客リレーション情報間の文脈を統合的に解釈することで、予測型の完全個別化された体験を提供できるようになります」
そして、「SAKULaLa」は今後も、先進のデジタル技術の活用と多くのパートナーの皆さまとの協創により人々の豊かな生活の実現に貢献していきたい、と締めくくりました。

*5 日立調べ
*6 デジタルアイデンティティ:個人の証明書情報や、属性情報などのアイデンティティ情報が電子化されたもの。本文中では、各種ポイントIDやクレジットカード情報など、プラットフォーム上に登録されている、デジタル化された個人に関する情報を総称してデジタルアイデンティティと表記。

「3つのレス化」を「SAKULaLa」で推進

画像: 株式会社ジェーシービー 執行役員 ソリューション営業推進部長 榊原 英人氏

株式会社ジェーシービー 執行役員 ソリューション営業推進部長 榊原 英人氏

最後に、今回新たに「SAKULaLa」の加盟店拡大への協力に合意したJCBの榊原英人氏が登壇しました。
榊原氏は、生活者と店舗の方々、双方にとってストレスフリーな決済体験の提供に向けて、「SAKULaLa」を通じた「3つのレス化」の実現が重要である、と語ります。

「3つのレス化の1つめはスマホレス。「SAKULaLa」なら指静脈や顔認証により、財布もスマートフォンも取り出さず決済できます。2つめはポイントカードレス。「SAKULaLa」は決済と同時にポイント付与や利用が完結し、何枚もポイントカードを持つ必要はありません。3つめは本人確認レス。「SAKULaLa」の厳格な生体認証により、酒類やたばこの販売時の煩雑な確認が省略できます。これらの取り組みにより、生活者の負担を減らし、店舗のオペレーション効率を大きく高め、ストレスフリーな決済体験を実現していきます」

そして榊原氏は、JCBグループの強みを結集し、「SAKULaLa」加盟店拡大に取り組むと言います。

「具体的には、JCBは2つの取り組みを進めます。1つめは、「SAKULaLa」決済に対応したJET-S端末の順次提供です。今回新たに開発する「SAKULaLa」アプリケーションをJET-S端末にインストールすることで、本人確認・ポイント付与・決済を1台の端末で完結できる環境の実現をめざします。

2つめは、国内最大級を誇るJCB加盟店への「SAKULaLa」の拡販です。まず東武線沿線を中心にスーパーやコンビニなどへの展開を進め、さらに首都圏、そして日本全国へとJCB会員に向けたプロモーションを積極的に展開していきます」

画像: 「3つのレス化」を「SAKULaLa」で推進

「決済は、鉄道と同じく生活を支える重要な社会インフラです。JCBは「SAKULaLa」の取り組みを共に進める一員として、これからも挑戦を続け、日本の新たな決済体験を切り開いていきます」と榊原氏は締めくくりました。

デジタル社会の進展とともに歩む生体認証サービスとして

その後、会場では手ぶら社会が実現する新しい日常のシーンとして、ビジネスワーカーの通勤シーンや観光シーンを実際の鉄道改札や入退管理、ホテルチェックインなどの実機を使い、デモンストレーションが行われました。続く質疑応答も活発に行われ、会場は大いに盛り上がりました。

画像: デジタル社会の進展とともに歩む生体認証サービスとして

今後、デジタル技術が人々の生活によりいっそう浸透していく中で、「SAKULaLa」が提供するデジタルアイデンティティによる厳格な本人確認や利便性は、ますます重要度を増します。これからも東武鉄道、日立、そしてJCBは、手ぶら社会実現に向け、「SAKULaLa」の利用シーンの拡大、そして社会課題を解決する新しい価値の創出に努め、社会の発展に貢献していきます。

「生体認証サービス「SAKULaLa」」に関する記事一覧はこちら>

商標注記

・「SAKULaLa」「サクラッコ・ララガイ」は東武鉄道株式会社の登録商標です。
・その他記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。

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