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日立製作所では現在、全社に向けて月に1回、昼休みにAI分野のキーパーソンをゲストに招いたトークライブ“AIカフェ”を配信中。このライブ配信の狙い、そして将来めざす姿について、本取り組みの主催者であり、配信ではコメンテーターを務める日立製作所の AIアンバサダー 大山 友和とAIカフェのファシリテーター役であり、企画にも協力いただいているアンドドット株式会社(以下、アンドドット社)の茨木 雄太氏に話を聞きました。

AI分野の有識者を招いて昼休みにトークライブ配信 くつろぎながら知識をインプット(前編)から読む >

有識者からヒントを得て行動につなげる

大山
AIカフェでは、毎回、AI分野のキーパーソンをゲストに招いてのトークを軸に据えています。人選については茨木さんからご提案いただき、必要に応じて意見を述べることはありますが、これまで特に異論を唱えたことはありません。基本的に事前の要望は極力控えるようにしています。日立としてのバイアスがかかると、中立性が損なわれ、面白みが薄れてしまうからです。

茨木氏
私は人選にあたって、日立の皆さんが新しい取り組みを進める際のヒントとなる知見を提供できる方、ということを意識しています。具体的にいくつか観点があって、まずはそれぞれの組織でDX推進を担っている方、次に先進的で刺激的な取り組みに関わっている方、さらに日立の皆さんが課題を共有しやすい、比較的大規模な組織に所属する方です。ただし配信も回数を重ねてきたので今後は、スタートアップ企業の方をお招きするのも十分にありだと考えています。

大山
そうですね。スタートアップ企業が持つ高度な専門知識と実践的なノウハウから、学ぶものは多いと思います。

有識者の方とのトークを配信の軸にした理由は3つあります。1つ目が、ゲストの豊富な実務経験に裏打ちされた、ネット上の情報とは一線を画す実践的な知識を学ぶため。2つ目が、他組織の斬新なアイデアやアプローチを知ることで、日立の常識にとらわれがちな私たちにバイアスのない客観的な視点と新しい発想を導入するため。3つ目は、視聴者が、ゲストと自分を相対化することで、自分ならではの視点や経験など潜在価値に気づき、主体的な行動へ踏み出す契機にしてもらうためです。

毎回、視聴者アンケートを実施していますが、「普段はなかなか聞くことのできない立場の方のお話を、昼休みに気軽に聴けて非常に勉強になった」という声をたくさんもらっています。狙った成果はしっかり出ているな、と感じています。

茨木氏
私も先日、日立のグループ会社にお邪魔した際に、「AIカフェを当社でも聴けるようにしてほしい」とお願いされました。

画像: 有識者からヒントを得て行動につなげる

組織を横断して情報が行き来するハブ

茨木氏
幅広いテーマ選定を心がけており、例えば7月は「お客さまとAIの話ができるスキルマップ」、8月は「自治体におけるAI活用とDX」、9月は「Copilot活用の現在地と未来」、10月は「広告代理店におけるリアルなAI活用」などについて、ゲストを交えつつお届けしてきました。

大山
8月の回では、総務省 自治行政局 地域情報化企画室長の志賀 真幸さんにインタビューした内容をもとに総務省による自治体DXの推進活動について配信しましたが、日立に置き換えても有効と思える話が多く、とても参考になりました。例えば、総務省が実施しているフロントヤード改革のモデル事業を人口規模別に10タイプ、同時に展開しているという取り組みには非常に刺激を受けました。私たちは「PoCは1タイプ」という固定観念にとらわれがちですが、10タイプとはいかずとも場合によっては3タイプほどを実施して、ユーザーごとにA、B、Cから適切なものを選んでもらう、という進め方もあるのだと気づきました。

茨木氏
配信を終えて部屋の外に出たら、その日聴いてくださっていた方が何人も、「ぜひお話がしたい」と出待ちしてくれていることもよくありますね。

大山
AIカフェでは、視聴者を交えたフリーディスカッションコーナーなども設けていますが、私はこの「場」を、組織の垣根を越えて情報が行き来するハブにしたいと考えています。出待ちでは実際に、AIカフェの内容に触発された方が組織を越えて集まっており、こうした流れを仕組み化できないか、といま考えているところです。茨木さんやゲストのお話にヒントを得た人が自由につながり、新しいプロジェクトが生まれる——そんな流れをつくれたら理想的です。

画像: 組織を横断して情報が行き来するハブ

茨木氏
私も出待ちしていただいたいろいろな方とつながっています(笑)。仰る通り次のステップとして、ゲストと視聴者、さらに視聴者同士を結びつける仕組みをもっと強化していきたいですね。例えば、オンサイトの対面イベントなどは有効な手段のひとつですし、フリーディスカッションコーナーにおいても、活発な交流が生まれるような仕掛けを積極的に検討していきたいと思います。

人とAIのシナジーでイノベーションを創出するために

茨木氏
私はAIカフェでの最新の実践知の提供が、生成AI推進リーダーの皆さんの「人とAIの適切な棲み分けを見極める力」の向上につながれば、と考えています。

AI時代には確実に、「何をAIに任せて、何を人が行うか」という定義がリーダーの重要なタスクになります。例えば、昨今では多くの企業が問い合わせ窓口のAIエージェント化を進めていますが、これまで窓口の高いホスピタリティーを強みにしていた企業までもが効率化のために窓口を自動化してしまい、結果として顧客満足度を低下させてしまうケースが少なくありません。最終的に人が担うべき業務を見極める判断力は、企業の競争優位を大きく左右するものであり、AIカフェでは、リーダーの皆さんがその力を高められるよう有益な情報を提供していきたいと考えています。

大山
その通りだと思います。AI時代には、煩雑で反復的な業務がAIに置き換わることで、ビジネスパーソンには時間的余裕が確実に生まれます。その余白を人はどのように活用し、AIとのシナジーでイノベーションを創出するか――言い換えれば、人にしかできない創造的業務に人財を集中させる「人間中心の業務再設計」を、生成AI推進リーダーが主体的に考える時代になってきています。

茨木氏
誰もが毎日「ワクワク」しながら働き、暮らせる社会の実現に向けて、日立の生成AI推進リーダーの皆さんは大きな推進力になります。AIカフェが、皆さんの一歩を後押しできればうれしいです。

画像: 人とAIのシナジーでイノベーションを創出するために

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画像1: AI分野の有識者を招いて昼休みにトークライブ配信
くつろぎながら知識をインプット(後編)

茨木 雄太氏(いばらぎ ゆうた)
アンドドット株式会社 代表取締役

ソフトウェアエンジニアとしてさまざまな業界の新規事業開発に携わる。2020 年に ject株式会社を設立し、新規事業支援やソフトウェア開発を通して企業成長。法人生成AI活用普及協会(GUGA) 協議員 /福岡県DXプロデューサー /”Nasa Space App” 最優秀賞 /“QTnet TUNAGU ” 最優秀賞

アンドドット株式会社のWebサイト

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くつろぎながら知識をインプット(後編)

大山 友和(おおやま ともかず)
株式会社 日立製作所
デジタルシステム&サービス営業統括本部
Executive Strategy Unit フロントサポートセンター チーフプランニングエキスパート
AIアンバサダー

コンサルティング部門にて、営業業務改革、新規事業の立上げなどに従事した後、日立コンサルティングにて、基幹業務システム構築などを担当。プロジェクトリーダーとして、システム企画・構築・運用全般を統括その後、営業バックオフィスを支える業務システム全般を統括。現在、営業部門の生成AI徹底活用プロジェクトの取りまとめとして、講演活動、ナレッジ蓄積、社内コミュニティ運営、人材育成などの取組みを推進中。

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