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いつも携帯するスマートフォン*¹があれば、乗車券なしでバスを利用できたり、財布を取り出さずに買い物ができたり――そんなシームレスな旅行体験を検証する香川・小豆島での「tebu-Ride PASS(テブライドパス)」実証事業。株式会社JTB(以下、JTB)と日立の先駆的な観光DX(デジタルトランスフォーメーション)が、もっと自由で、さらに快適な旅を実現します。
*1 実証段階ではiOS端末のみ(Android端末等非対応)

「第1回 旅の自由度を広げるデジタルチケッティングの可能性」はこちら>

旅行者の行動に応じた合理的な後払い決済システム

報道関係者向けサービス体験会の最初の訪問地「小豆島オリーブ園」から参加者が次に向かったのは、日本映画と文学のテーマパーク「二十四の瞳映画村」です。ここは小豆島を舞台にした1987年の映画「二十四の瞳」のロケ用オープンセットを保存・公開する人気の観光スポットで、昭和初期のノスタルジックな世界観を楽しめます。

現地に到着した参加者は、ここで「tebu-Ride PASS」による施設入場を体験。まず参加者が入場口に近づくと、設置されたビーコン(無線装置)からの電波を受信したスマートフォン画面に自動的に見せ券が表示され、画面上で利用人数を選択します。その見せ券を受付スタッフに提示すると手続きが完了し、同時に入場料も自動的に確定されました。

画像: 旅行者の行動に応じた合理的な後払い決済システム

なお、映画村から車で2分ほどの場所には、明治から尋常小学校として使われていた「岬の分教場」があります。小豆島町の有形文化財に指定されるかつての校舎は、日本映画史に残る1954年の初映画化作品「二十四の瞳」の撮影にも使われました。

観光客の多くがこの「岬の分教場」と映画村の両方を訪れることから、それぞれの窓口ではセット券も販売されています。このセット券は両施設への訪問を前提に事前購入するものですが、今回の「tebu-Ride PASS」を利用するケースでは、その時々の都合や気分などに左右されがちな旅行者の自由度を保ちながら、その人の実際の行動に沿った最もメリットの出る料金精算が可能になるのです。さらにこの方法なら、説明漏れなどによるトラブルも避けられます。

データ活用でニーズに寄り添う魅力的な旅をプロデュース

「二十四の瞳映画村」を後にした参加者一行は、再度バスに乗車してこの日の出発地点である土庄港に戻り、「小豆島フェリー高速艇」で高松港へ。この高速艇の利用時もチケットを購入することなく「tebu-Ride PASS」で乗船できます。船着き場に設置されたビーコンに反応したスマートフォンの画面に見せ券が表示され、利用人数を選択したうえで、画面をスタッフに提示して乗船。船内にビーコンが設置された高速艇が高松港に到着し、利用者がアプリケーションを起動した状態で下船すると料金が確定します。なお、この高速艇の料金を含め、本実証実験の対象となる交通機関の運賃、各施設入場料や買い物などの利用金額に対して10%の割引*²が適用されます。

画像: データ活用でニーズに寄り添う魅力的な旅をプロデュース

こうして今回の報道関係者向けサービス体験会は予定の全行程を終了。成功のうちに終えた実証初日を振り返り、「対象の移動手段と施設に合計約160個ものビーコンを設置し、3か月間と長期におよぶ今回の実証は、過去に日立が国内で実施した同種の実証としては最大規模の試みです。今日は各行程とも想定どおりに運びましたが、今後は現状で少し面倒なユーザー登録の導線をシンプル化するといったユーザビリティの改善なども検討してきたいと考えています」と語るのは、日立側の担当者であるデジタルマーケティング統括本部ビジネスデベロップメント本部の車田 智です。

一方、JTBエリアソリューション事業部観光DXチームの中村 友哉氏は、「今回検証するデジタルチケッティングシステムを介して得られるお客さまの移動や消費行動に関するデータを、よりニーズに寄り添った旅行商品の企画や観光戦略の立案などに活用していきたいと考えています。なお、本実証ではバスや施設を利用する際にスマートフォンの画面を提示しますが、スマートフォンを取り出さなくてもビーコンは検知できるので、将来的にめざしたいのは文字どおりの“手ぶら”スタイルです」と説明。まずは初日を予定どおりに進められた実証のその先に、「tebu-Ride PASS」のさらなる進化を見据えます。

*2「小豆島オリーブバス」の利用を除く。1登録ユーザー当たりの上限:1,000円/1決済当たりの上限:300円

旅行者・観光事業者・地域のための観光DXをこれからも

乗車券・入場券などの購入が不要なデジタルチケッティングによる窓口の混雑解消、自動決済による観光事業者の負担軽減と生産性向上、さらに事後精算による旅の自由度向上と周遊促進など、旅行者や観光事業者に対するさまざまなメリットが期待される「tebu-Ride PASS」。2025年10月末までの3か月間にわたって実施される今回の実証実験では、1,000人程度の利用者獲得を目標にしています。

本実証を機に、JTBと日立は今後も各地域の観光事業活性化や観光課題の解決、インバウンドを含む旅行客や地域住民の多様化するニーズへの対応などを支援していく考えです。そしてこれからも共創による価値創出を追求しながら、旅する人、旅の作り手、旅の舞台にとって“三方よし”の観光DXをさらに推進していきます。

株式会社JTB
[所在地] 東京都品川区東品川二丁目3番11号
[創 立] 1912年3月12日
[従業員数] 19,376名(グループ全体/2025年3月31日現在)
[事業内容]国内外の旅行業、出版業、ホテル・不動産、金融、情報サービスなど幅広く事業を展開
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