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日立グループは、いま一丸となって生成AIの徹底活用を推進しています。そのねらいは、生成AI活用のナレッジを蓄積し、労働人口不足などの社会課題の解決に貢献すること。すでに日立には生成AIが仕事のパートナーになっている社員が数多くいますが、日立製作所 執行役常務 馬島知恵もそのひとり。そこで今日は、日頃の使いこなし術について馬島に披露してもらいます。話を聞くのは、生成AI徹底活用プロジェクトで営業部門の取りまとめを務める日立製作所 デジタルシステム&サービス営業統括本部の大山友和です。

朝イチのメールとTeamsのチェック

大山
いま日立では生成AIの徹底活用を推進しており、その一端としてMicrosoft の生成AIである「Microsoft Copilot」と、社外秘情報も扱えるようセキュリティが確保された日立の生成AI「Effibot」の2つの生成AIを適材適所で使える環境を整えています。

私は、生成AI徹底活用プロジェクトで営業部門の取りまとめをしており、生成AIを日々使いこなしていますが、馬島さんもかなりの使い手と聞いております。以下にあらかじめ伺った馬島さんの1日の生成AI活用イメージをまとめてみましたが、今日はこの中からピックアップする形で活用術を聞いていきたいと思います。

さて、その日最初に生成AIを使うのはどういうシーンでしょうか。

画像1: 朝イチのメールとTeamsのチェック

馬島
まず朝、出勤時の車の中で生成AIを使ってニュースを確認するのが最近のルーティーンです。例えば、その日にお伺いするお客さま企業のニュースを知りたい時、「○○社の最近のニュースを教えて」とスマートフォンに話しかければ、重要度の高いいくつかのニュースをコンパクトに要約して音声で返してくれます。これまでは自分でニュースを収集していましたが、いまはもう話しかけるだけ。すごく便利です。

大山
もういちいち検索する世界には戻れませんよね。生成AIはかなりの時間の節約につながるのではないですか。

画像2: 朝イチのメールとTeamsのチェック

馬島
はい。だから朝の移動時間が有効に使えます。他にもルーティーンとして行っているのがメールの確認で、例えば、「未読メールを確認し返信漏れがないか確認して」とスマートフォンに話すだけで未返信のメールを瞬時にリストアップしてくれます。あとTeamsと生成AIの連携も便利です。メンションされたトピックを一覧で確認したり、参加できなかった会議の議事録を要約してもらって確認したりしています。生成AIは、たくさんの情報をパパッと整理して要点を示してくれるから、間違いなく生産性は上がりますし、私は考えることに集中できます。

提案資料に合わせたスクリプトの作成

大山
生成AIを使えば、移動中でもかなり密度の濃い仕事ができますよね。ではオフィスでは、どのような使い方をしていますか。

馬島
プレゼンテーションの準備でよく使います。例えば、提案資料に合わせたスクリプトを生成AIに作ってもらっています。

資料を指定して「台本を作ってください」とプロンプトを入力すると、生成AIがスライドの見出しなどから強調したいポイントなどを判断しながら、瞬時にスクリプトを作成してくれます。私はそれに対して、お客さまの近況や最新の市場の動きなどを考慮しながらブラッシュアップを行います。

これまでは自分で全部スクリプトを起こしていたのですが、限られた時間しかない時に下拵え的な作業を生成AIが担ってくれるので、本当に便利なのです。

生産性と品質が同時に向上

大山
スクリプトの自動生成は、若手のプレゼンテーションの質を底上げするのにも役立ちそうですね。あと、スクリプトだけでなく、提案資料自体も生成AIで作ることができます。例えば、「日本の製造業の現状と課題について報告書を作成してください」とプロンプトを入力してみましょう。すると、いきなりWordでレポートが生成されます。そしてPowerPointからこのWordの報告書を指定して、「プレゼンテーションを作成してください」とプロンプトを入れれば自動でスライドが生成されます。

例えばイントラネットにある適切な社内資料を参照として指定すれば、商材の内容に踏み込んだより深い内容の提案資料を作ることができます。

画像: プロンプトを入力すると瞬時にWordで報告書が生成される

プロンプトを入力すると瞬時にWordで報告書が生成される

馬島
資料の作成では構成などアウトラインを考えるのに結構苦労しますが、生成AIを使えばその時間をかなり節約できそうですね。もちろんブラッシュアップは不可欠ですが、それは人が作った場合でも同じことだと思います。時間を節約できるため、よりきめ細かなレビューが可能になりますから、お客さまへのより良い提案につながるのではないでしょうか。

画像: 生産性と品質が同時に向上

大山
その通りです。生成AIは、お客さまの購入履歴などに基づいて提案資料を最適化することも可能です。私たちは生成AIを生産性の向上に留まらず、顧客体験の向上まで視野に入れて活用していきたいですね。

では、次回も引き続き馬島さんに生成AIの活用術を伺うとともに、馬島さんは日立の営業を統括する立場でもありますので、生成AIで営業はどう変わるのかについてもお話を聞いてみたいと思います。

「【第1回】日立製作所 執行役常務 馬島知恵の活用術(後編)」はこちら>

画像1: エグゼクティブの生成AIの使い方
【第1回】日立製作所 執行役常務 馬島知恵の活用術(前編)

馬島 知恵(ましま ちえ)

1989年、日立製作所入社。2018年、社会ビジネスユニット 公共システム営業統括本部 営業統括本部長。2019年、理事/日立オーストラリア社 社長。2023年4月、執行役常務 営業統括本部副統括本部長 兼 デジタルシステム&サービス担当 CMO兼 社会イノベーション事業統括本部長。

画像2: エグゼクティブの生成AIの使い方
【第1回】日立製作所 執行役常務 馬島知恵の活用術(前編)

大山 友和(おおやま ともかず)

日立製作所 デジタルシステム&サービス営業統括本部 Executive Strategy Unit

2001年、日立製作所入社。コンサルティング部門にて、営業業務改革、新規事業の立上げなどに従事。2006年、日立コンサルティングにて、基幹業務システム構築などに従事。プロジェクトリーダーとして、システム企画・構築・運用全般を統括その後、営業バックオフィスを支える業務システム全般を統括。現在、営業部門の生成AI徹底活用プロジェクトの取りまとめとして、講演活動、ナレッジ蓄積、社内コミュニティ運営、人材育成などの取組みを推進中。

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