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日立の勘定系システム事業では、勘定系システムのパッケージ開発を行い、拡販/共同化することで市場展開してきました。その歴史は、「EXPERT」を原点に、現在の「NEXTBASE」、「B'OP(Banks'ware for Open Platform)」、そして「OpenStage」へと続いています。金融サービスはシステムの安定性だけでなくコスト削減や基盤の変化、新たなサービスへの対応など、さまざまな課題が突きつけられていますが、日立のシステムの変遷と現状、そして未来への展望について、日立の『ミスター勘定系』であるシニアエキスパートの佐々木典将と金融ソリューション本部担当本部長の山田勇一が紹介します。

日立のオープン勘定系パッケージ「OpenStage」

―― 最初に日立の最新のオープン勘定系パッケージである「OpenStage」についてご紹介ください。

画像1: 日立の勘定系ソリューションの進化とDNA
【第1回】日立の地銀向け勘定系ソリューションでオープン系展開が本格化

山田
OpenStageは日立のオープン勘定系パッケージです。地銀の勘定系パッケージのオープン化は日立でも念願で、2008年頃からオープン勘定系の基盤を日立の製品事業部と一体で開発し、勘定系ミドルウェアも並行して開発してきました。そして、静岡銀行さまから提案依頼書をいただく機会ができ、2013年度から勘定系の業務アプリケーションを刷新する静岡銀行さまと日立の共同開発プロジェクトが始まりました。

静岡銀行さまのシステムが稼働したのが2021年1月で、共同開発した業務アプリケーションは日立の勘定系パッケージOpenStageとして今まさに展開を図っています。 “作る”ところから“使う”という目線に移して他行展開を図っているなかで、さまざまな課題もありますが、ファースト適用を実現して今後広く展開したいと考えています。

―― OpenStageの魅力や特長はどのようなところにありますか?

山田
勘定系システムは、第三次オンラインシステム時代から段階的に業務を拡張したことで、時間がたつにつれて、複雑化・肥大化して保守性や自由度がなくなるという課題がありました。その課題を解決するために、アプリケーション構造はコンポーネント化・パラメータ化の考えに基づき、従来の「複雑な勘定系システム」から「シンプルな勘定系システム」として刷新しました。また、システム基盤は、オープン基盤を使用することでベンダロックインせずに、持続的・安価・迅速な最新技術の取り込みとIT調達(ヒト・モノ・コスト)の最適化を実現しました。勘定系の業務処理をする部分は銀行業務のコアであり、基本的には不変のものだと思います。その勘定系業務を新しくするというよりも、銀行システム全体としてチャネルサービスや情報系といった周辺システムと勘定系をきちんと「つながる」「組み合わせる」「連携させる」というのがOpenStageの売りでコンセプトでもあります。そのコンセプトにもとづいてプログラム構造やシステム機能配置を刷新しています。

また、自由度の高いパッケージでお客さまが自由にカスタマイズできるのも製品コンセプトのひとつで、どちらかといえば自営行さま向きのパッケージです。共同化では複数の銀行間で合意して仕様を取り込まなければならないため、OpenStageの自由度の高さが、逆に共同化やマルチバンクにも対応できるかなとも考えています。

佐々木
ユーザーさんにもよくご説明しますが、OpenStageは自営ユーザー向けに限定したものではありませんが、メインフレームを使い勘定系システムを自営されているユーザーさんにとって、OpenStageは将来にわたり自営を続けるための解決策になると期待されています。メインフレームを利用し続けることで、人材確保やコスト高の課題が出てきますので、その課題を解決するソリューションがあります、とご提案したいです。

金融界再編から始まった勘定系システムの共同化とオープン化

―― 佐々木さんは日立の勘定系システムの元祖である「EXPERT」の時代から勘定系システムに関わっていますが、当時の勘定系システムについて教えてください。

画像2: 日立の勘定系ソリューションの進化とDNA
【第1回】日立の地銀向け勘定系ソリューションでオープン系展開が本格化

佐々木
EXPERTは銀行が勘定系のオンラインシステムを作り始めたころに、日立が千葉興業銀行さまと一緒に作った地銀さま向けパッケージです。預金に始まり、融資、為替など業務を広げながら、日立が銀行と一緒に成長していく時代に初めてパッケージとして作り、数としてはおそらく一番売れた勘定系パッケージです。

私はEXPERTの成熟期に入社しました。当時はメインフレームで、OSはVOS3、オンライン稼働で重要なDB/DC(Database/Data Communication)システムを内蔵したトランザクション基盤であるTMS-4Vなどと一緒に、日立としてアプリケーションから製品までを一気通貫して信頼性と性能を保証しました。

市場環境が一番大きく変わったのは、勘定系システムの共同化が始まった2000年頃だと思います。日立の共同システムとしてEXPERTの後継の「Banks’ware」を立ち上げた頃からいろいろと変わってきたと思います。「コンポーネント化」や「つなぐ」という言葉はその当時にもあったので、それがOpenStageにつながって実現されたと思います。

―― 2000年頃はメガバンクの統合が相次ぎ、システム開発投資のために金融界が再編されましたが、当時を振り返って印象的なことはありますか?

山田
私が入社したのは2001年で、当時のメガバンクの統合とまさに同じタイミングでした。私は新人だったので仕事もまだまだでしたが、銀行の再編で銀行の数が少なくなり、NTTデータさんの地銀共同センターが始まったことが記憶に残っています。いろいろな地銀の間で、共同化の話が出てきた時代だと思います。

佐々木
当時はシステム投資のためにメガバンクが合併したといわれていますが、銀行単独ではシステム投資の継続が困難であるとの考えから「共同システムで勘定系にかけるお金を安くしましょう」という需要が出て、共同化が進み始めた時代ですね。この流れは、日立で共同化した製品として、現在の「B'OP(Banks'ware for Open Platform)」につながります。

―― 静岡銀行さまのOpenStageや肥後銀行さまのB'OP(Banks'ware for Open Platform)の開発に先行してオープン化の研究開発は行っていたのですか?

佐々木
投資開発として、私が2008年頃に申請して、2008年末から作り始めていました。

山田
次のオープン勘定系基盤、勘定系ミドルウェアの開発を裏で始めていました。

佐々木
当時、日本ユニシス(現BIPROGY)さんがオープン化したこともありますが、メインフレームが将来的に続くとは思えなかったので、何か動かなければ遅れる、という焦りがありました。「アプリケーションはマイグレーションすればいいので、その受け皿になる基盤、ミドル製品がありますよ」という準備をしようと思い、動き始めました。

当時は会社でNEXTCAPソリューション本部というものを作り、「オープンをやるぞ」という気概もありましたが、アプリケーションを含めたオープン化はお金がかかる話でなかなか進まず、オープン化を全部いっぺんにやるのは難しいと思いました。そこで、先行してミドルウェアを作っておき、「マイグレーションに耐えられますよ、というコンセプトで小さな予算からやりましょう」と提案して開発をやらせてもらいました。

―― 次の時代を見越した勘定系オープン化プロジェクトは、新たなメンバーを迎えて進めることになります。

「【第2回】オープン化への布石と日立初のオープン勘定系ソリューション」はこちら>

画像3: 日立の勘定系ソリューションの進化とDNA
【第1回】日立の地銀向け勘定系ソリューションでオープン系展開が本格化

佐々木典将(ささき・のりまさ)

株式会社日立製作所 金融第一システム事業部 シニアエキスパート

1986年に入社後、大森ソフトウェア工場・金融システム部員として勘定系システム開発を担当。2002年からは金融システム事業部でNEXTCAPソリューション本部本部長など含む地域金融機関向けの勘定系システム開発の取りまとめに従事。2023年より現職。本ソリューションの原点である「EXPERT」から現在の3スキームに至るまで日立地銀勘定系事業に従事しており、日立の『ミスター勘定系』ともいえる、過去も現在も未来も語ることができる貴重な人材である。

画像4: 日立の勘定系ソリューションの進化とDNA
【第1回】日立の地銀向け勘定系ソリューションでオープン系展開が本格化

山田勇一(やまだ・ゆういち)

株式会社日立製作所 金融第一システム事業部 金融ソリューション本部担当本部長

2001年に入社後、2011年まで銀行営業店システムや証券取引所売買システムの基盤SE担当や取りまとめなどに従事。その後、2012年から現在まで、金融ソリューション本部に所属。日立基幹系オープン基盤、バンキングハブ、勘定系ミドルウェアなど、主に基盤~制御ミドル~チャネル接続の開発の取りまとめを経て、2023年より現職。現在は、主にOpenStage事業の取りまとめとして他行展開推進を図るとともに、日立基幹系オープン基盤のパブリッククラウド化に向けた検討を推進している。

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