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日立製作所の「GenAIアンバサダー」4人が、アイティメディアの本宮学氏をモデレーターに生成AIの導入成功アプローチをディスカッションするオンラインイベントのレポート全6回の第6回目。最終回の今回は、GenAIアンバサダーそれぞれに、ミッションに対する想いや意気込みを聞きました。

GenAIアンバサダーとは、ノウハウの「器」

本宮(モデレーター)
日立のGenAIアンバサダーには、深いドメインナレッジを強みに生成AIの価値や可能性をタイムリーに伝えるメッセンジャーとしての活躍を期待されています。ここからは、そのミッションに対する想いや意気込みを皆さんに伺っていきたいと思います。まず、滝川さんからお願いします。

画像: GenAIアンバサダーとは、ノウハウの「器」

滝川
正直、GenAIアンバサダーを任命された時は、自分に何ができるのか、不安もあったのですが、社内外にそのことが発表されるといろいろなところから「こういう時にはどうすればいいのか」といった悩みをいただき、お話をさせていただくことが増え、それにつれて自分の役割が見えてきた感じです。

いま私の中では、GenAIアンバサダーとは人の姿をした情報共有プラットフォームという解釈をしています。私自身が生成AI活用の推進者として実行できることは限られるけれども、実行できたことを発信することでいろいろな情報が返ってきます。それらをまた発信して、フィードバックをもらう、というふうに私という「器」を通じてさまざまなノウハウが共有され、それが多様な場所で結実していく。そんな好循環を生み出せるかもしれないと思っています。

本宮(モデレーター)
なるほど。ノウハウを広く共有するために「器」という存在は重要だと思います。続いて五十嵐さん、お願いします。

生成AIの導入が目的ではない

画像: 生成AIの導入が目的ではない

五十嵐
私はシステム開発分野に携わっていますが、GenAIアンバサダー16名は、経営から営業・マーケティング、データ分析、システム開発・保守、インフラ・機器の制御・運用まで、各業務に精通した生成AIエキスパートで構成されています。このことがお客さまとの対話において、多角的にご支援できるというメッセージになり、信頼感の醸成につながっていると感じています。

一方で、GenAIアンバサダーと名乗っておきながら、私たちのミッションは、必ずしも生成AIの導入ではないと思っています。目的はお客さまの課題解決であり、生成AIはそのためのツールに過ぎません。生成AIにもやはり得意、不得意があり、このケースでは生成AIは使わない方がいいですよ、と正しく語れることがGenAIアンバサダーとして大切なことだと思っています。

本宮(モデレーター)
この領域では生成AIを使った方がいいけれども、この領域はまだ待った方がいいという見極めは、ノウハウを豊富に持つ日立のGenAIアンバサダーだから言えることかもしれないですね。次は照屋さん、お願いします。

膨大な事例をお客さまと共有する

画像: 膨大な事例をお客さまと共有する

照屋
私は、自分の役割は主に2つあると考えています。1つ目は、生成AIを使いこなすノウハウの発信です。先程もあったように生成AIはあくまでツールであり、ツールである以上うまく使いこなすことが大切です。生成AIを敬遠する方も使いこなし方が分かれば、マインドも変わります。私はまず、生成AIの使いこなし方を現場に寄り添いながら丁寧に伝えることに努めていきたいと考えています。

2つ目は、幅広い適用事例の発信です。生成AIは現時点では効果を定量化しにくく、その結果、導入の意思決定が難しい面があります。お客さまに効果を理解いただくには、やはりお客さまと共通の課題の解決事例から導入後のシーンを想像いただくことだと思います。そういった点では、日立はグローバル規模で膨大な生成AIの適用事例があり、現在もその数はどんどん増えています。その発信を通して、お客さまに生成AIの価値をお伝えしていきたいと思っています。

本宮(モデレーター)
日立には、ユーザー企業1社では持ち得ない最新の知見が膨大にあり、それらを共有できることはお客さまにとって安心感がありますね。それでは大山さん、お願いします。

マインド醸成の活動を発信

画像1: マインド醸成の活動を発信

大山
私は、社内の普及活動において、ボトムアップの分野ではこれまでの活動を継続しつつ、一方でトップダウンのアプローチは、まだ十分ではないと考えていて、活用促進の体制づくりや教育プログラムの作成などガバナンス施策の実行を関連部門と連携しながら進めていきます。そして、そこでの経験をお伝えすることで、お客さまの生成AIの活用拡大をご支援できればと考えています。

カンブリア紀は、地球上に目を持った生物が出現した「視覚革命」の時代と呼ばれています。その後、目を持つ動物が目を持たない動物を駆逐していったわけですが、私はカンブリア紀と、生成AI活用が進むいまの時代は似ていると思っています。生成AIを使いこなす人と使いこなさない人だと、やはり先を読む力を獲得した使いこなす人の方に分があると考えざるを得ません。皆さんには、ぜひ使いこなす側になっていただきたく、私たちは生成AIの情報をどんどん発信していきます。

画像2: マインド醸成の活動を発信

本宮(モデレーター)
本日は、生成AI活用における期待と課題、そして課題をどう乗り越えていくかについてさまざまなお話を伺いました。多様な課題が存在しますが、企業にとって生成AIを使わない選択肢はないだろうと私は考えています。労働人口がますます減少していく社会を豊かにするためには、生成AIが大きな味方になることは間違いないからです。

ただ、ユーザー企業が自社のみで生成AIの活用法を研究し、推進していくことは、体力的にもコスト的にも現実的ではないでしょう。その時に、生成AI活用に関する知見と実績を持ち、伴走してくれるパートナーの存在が非常に重要になるでしょう。

それでは以上で、ウェビナー「もう迷わない、生成AIのビジネス活用」を終了させていただきます。

画像1: もう迷わない、生成AIのビジネス活用
【第6回】伴走支援をリードするGenAIアンバサダー

本宮 学(もとみや まなぶ)
アイティメディア株式会社
DX編集統括部 統括部長 兼ITmedia ビジネスオンライン編集長
※所属と肩書はウェビナー開催時点のもの

アイティメディアの BtoB IT・ビジネス領域メディアの責任者。先端テクノロジーやエンタープライズIT分野の取材を続け、2016年からITmedia NEWS編集長、2018年からITmedia ビジネスオンライン編集長にそれぞれ就任。両メディアの統括責任者を経て、2024年10月より現職。日本企業のデジタル変革やAI活用の可能性について取材している。

画像2: もう迷わない、生成AIのビジネス活用
【第6回】伴走支援をリードするGenAIアンバサダー

滝川 絵里(たきがわ えり)
株式会社 日立製作所 AI&ソフトウェアサービスビジネスユニット
AI CoE GenAIセンタ ワンストップサポートサービス
部長

日立製作所入社後、官公庁向けプラットフォームのシステム運用や、クラウドサービスの立ち上げに参画したのち、大学の頃から興味があり取り組んでいたデータ分析の世界に参画。自然言語を中心とした障害対応支援や営業力強化のAIソリューションの開発に従事。2023年より全社生成AI活用プロジェクトに参画し、日立グループ全社への共通基盤展開や、その実績を活用した外販ソリューションの拡販、支援を担当。現場で働くなんでも知っていてみんなが頼りにするベテランの方々を尊敬しており、いつかAIがそんな存在になることをめざしている。
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画像3: もう迷わない、生成AIのビジネス活用
【第6回】伴走支援をリードするGenAIアンバサダー

五十嵐 聡(いがらし さとし)
株式会社 日立製作所 アプリケーションサービス事業部
テクノロジートランスフォーメーション本部 生成AIシステムエンジニアリング部
部長

日立製作所入社後、ミッションクリティカルな大規模システム開発を実施(産業流通業界)。スクラッチ開発、マイグレーション開発、インフラリプレースなど多岐にわたるプロジェクトをプロジェクトマネージャーとして推進。現在はシステム開発における生成AI活用として「生成AI活用開発フレームワーク」を中心としたアセット開発の取りまとめ、及びプロジェクトへの適用支援、展開を実施中。
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画像4: もう迷わない、生成AIのビジネス活用
【第6回】伴走支援をリードするGenAIアンバサダー

照屋 絵理(てるや えり)
Director, Strategy Office, Strategic Social Innovation Business BU, Hitachi Digital LLC

日立製作所研究開発グループ入社。自然言語処理に関わる研究開発に従事。2022年に公共システム事業部に異動。データサイエンティストとして、材料開発メーカー向けにデータとAIなどのデジタル技術を活用し材料開発を加速するMaterials Informatics関連の技術開発・拡販を担当。近年は、公共分野の生成AI活用支援にも従事。日立認定データサイエンティストゴールド。理学博士。
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画像5: もう迷わない、生成AIのビジネス活用
【第6回】伴走支援をリードするGenAIアンバサダー

大山 友和(おおやま ともかず)
株式会社 日立製作所 デジタルシステム&サービス営業統括本部
Executive Strategy Unit
チーフプランニングエキスパート

日立製作所入社後、コンサルティング部門にて営業業務改革や新規事業の立上げなどに従事。日立コンサルティングに出向後は、基幹業務システム構築などに従事し、プロジェクトリーダーとして、システム企画・構築・運用全般を統括。その後、日立製作所に戻り、営業バックオフィスを支える業務システム全般を統括してきた。現在、営業部門の生成AI徹底活用PJの取纏めとして、講演活動やナレッジ蓄積、社内コミュニティ運営、人財育成などの取り組みを推進中。
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