※辻希美さんの「辻」は、環境により表示が異なります。公式の表記では「辻」の「 辶 」(しんにょう)の点が一つです。
社会インフラとして社会課題の解決をめざす
記者発表では、「多様な業種で、生体認証によって確実な本人確認を実現する社会インフラとして、さまざまな社会課題の解決をめざします」と日立製作所の石田貴一が「SAKULaLa」のビジョンを示しました。
例えば「労働力不足」の観点では、お店のレジ、会員制施設のチェックインなどの省人化・無人化を、生体認証で安全性・利便性を高めながら推進でき、利用者、事業者双方にメリットを提供できます。
そして、内閣府の「情報通信機器の利用に関する世論調査(2021年)」によると70代以上の約60%がデジタルデバイスを利用していないという「デジタル利用の年代間格差」の解消にも貢献。指をかざすだけで本人確認が行えるので、高齢化が進む自治体などでもデジタル地域通貨などのサービスを推進することができます。
また、巧妙化し続けるフィッシングによる不正送金など「不正・成りすまし」の問題に対しては、リアル世界では指静脈、オンラインでは顔認証など、双方で生体認証による厳格な本人確認を実現することで、金融サービスをはじめとするさまざまなデジタルサービスの安全性を高められます。
さらに災害など「非常時の本人確認」についても、仮にすべての本人確認書類を喪失したとしても、指や顔など私たちの身体だけで自分が自分であることが証明できるので、自治体や金融機関のサービスを利用することができます。
石田は、「私たちのプラットフォームが、これらの社会課題解決の第一歩になると信じて、これからも皆さまに安全で使いやすいサービスを提供してまいります」と締めくくりました。
お客さまにも、店舗運営側にも価値を提供
続いて、東武の前田隆平氏が3段階の拡大の考え方を説明しました。
「SAKULaLa」はこれまでSTEP1として東武ストアでの先行導入で知見を蓄積してきましたが、2024年以降はSTEP2として東武グループが持つ運輸、レジャー、不動産、流通など幅広い事業への横断的な適用による世の中へのロールモデルの提示、STEP3として東武グループの外の幅広い業種への導入拡大を図ります。「そして最終的には、あらゆるシーンで生体認証が使われる安心、安全な社会を創っていきたいと考えています」と将来の展望を示しました。
前田氏は、先行導入された東武ストア3店舗での実績を紹介。「これまで約3,700名にご登録いただいていますが、そのうち50代以上が約半数を占め、中高年層にも便利にご利用いただいています」と語ります。
継続利用率は約7割*¹で、インタビューでは「かばんを開けずに、スマホを取り出さずにそのままお買い物ができるのが良い(20代女性)」、「サービスをきっかけにトブポ*²をはじめ、ポイントが貯まるようになった(70代男性)」など世代を超えて好意的な声を頂いています。
また、決済時間が通常の利用と比較し平均で50%短縮*³でき、セルフレジの回転率が上がる、お酒など年齢確認商品もセルフレジで販売できる、など店舗運営においても大きなメリットがありました。
「『SAKULaLa』は、お客さまにも、お店にも、有効なサービスであることが明らかになりました。この実績を踏まえて、手ぶらでの決済、本人確認、ポイント獲得が私たちの日常になるよう、利用者・加盟店数の拡大を推進してまいります」と前田氏は締めくくりました。
*1 継続率は、越谷店における登録キャンペーン終了後の1か月に再度利用した割合。
*2 トブポ(TOBU POINT):毎日のお買い物や電車利用で貯まる東武グループの共通ポイントサービス。
*3 決済端末の操作開始から、お買い物終了でレシートが出るまで。商品スキャンの時間を除きます。通常の利用は、 トブポアプリの提示、クレジットカードの差し込みでの決済を比較対象としています。
盛況だった「SAKULaLa」体験会
最後に、タレントの辻希美さんがゲストとして登壇し、「SAKULaLa」を体験。「子供を何人も連れている私のようなお母さんには、手ぶらで、スピーディーにお買い物ができる『SAKULaLa』は、すごく助かるサービスだと思います」と感想を話されました。また、記者発表終了後、東京ソラマチ®︎1Fのポップアップストアで「SAKULaLa」の体験会が行われました。一般のお客さまも数多く訪れ、会場は活気にあふれました。
今後も、東武と日立は、「SAKULaLa」の利用可能エリアの拡大、サービス機能の拡充を進め、安全で手軽な本人確認を実現する社会インフラへの成長をめざします。そして、より便利で、豊かな社会づくりのお手伝いをしてまいります。
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