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営業現場の声を細やかに拾い上げ、課題を導出した調査フェーズに続き、新たな営業ポータルの開発計画はプロトタイピングやロールプレイなどによる具体化検証フェーズへ──。より効率的で創造的な業務環境を構築し、お客さまに付加価値の高いサービスを提供するための改革プロジェクトはいまも進行中です。

「第1回 デザイン思考で協創する新たな営業スタイル」はこちら>

仮説をもとに新ポータルのプロトタイプを作成

従来課題を抽出・整理した調査フェーズの完了後に実施したのが、営業ポータルのプロトタイプをもとに機能や操作性、提供価値などを精査する具体化検証フェーズでした。その最初の工程として協創活動のフラッグシップ拠点である日立のLumada Innovation Hub Tokyoで開催したのが仮説具体化ワークショップです。調査フェーズの結果をまとめた「Exテーブル」をアップデートするとともに、価値にフォーカスした具体化検証の仕組みについて関係者間で協議しました。

画像1: ミドリ安全株式会社「新営業ポータル」開発プロジェクト
第2回 大切な価値観を具現化していく信頼のパートナーシップ

ミドリ安全株式会社
営業統括本部
執行役員
江守 隆 氏

このワークショップでは、参加者一人ひとりから寄せられた意見をリアルタイムで付箋に書き込んでExテーブルの上に次々と貼り付け、さらにグルーピングすることでインサイト(根本的な課題の仮説)を構造化。これについてプロジェクトマネージャーを務めるミドリ安全株式会社(以下、ミドリ安全)の江守 隆氏は、「当初のイメージと違うアナログ的な方法で、各参加者の考えが可視化されていくのはとても新鮮でした。特に各人の意見を誰にでも分かる言葉やセンテンス、キーワードにしてまとめる日立側のセンスには感心させられました」と評価します。

こうしてまとめられた仮説をもとに、まず手書きでポータル画面のレイアウトをデザイン。さらに参加者の評価や意見をもとに、シナリオに添った操作体験を提供するプロトタイプをインタフェースデザインツールで作成し、営業員の利用シーンにおける機能性や操作性などを画面上でリアルに再現しました。

画像1: ワークショップの様子

ワークショップの様子

ユーザー価値を疑似体験するロールプレイを実演

画像2: ミドリ安全株式会社「新営業ポータル」開発プロジェクト
第2回 大切な価値観を具現化していく信頼のパートナーシップ

ミドリ安全株式会社
企画管理部 企画管理グループ
高橋 和樹 氏

続いて実施したのが、作成したプロトタイプを活用する受容性評価ワークショップです。日立のメンバーが経験値や勤務地域ごとに複数の営業員役となって想定される営業ポータル利用シーンをロールプレイとして寸劇で再現。その後ミドリ安全の営業員に実際に操作してもらったうえで感想や意見などを聞き、その価値や受容性を評価しました。

プロジェクト実行リーダーであるミドリ安全・高橋 和樹氏は「プロジェクトを通じて特に印象に残っているのがロールプレイです。当初実施したものに加えて、急きょ、全国の責任者を集めた会議でも実演いただき、業務がどう変わっていくのかを分かりやすく提示してもらいました。実際の活用シーンを見てもらえたことで、単に資料で示すよりも理解が深まったと思います」とその実演効果を認めます。

画像: ロールプレイの様子

ロールプレイの様子

こうして完了した具体化検証フェーズの成果をもとに、それから約3か月に及ぶPoCを実施。そして現在は2025年の本稼働に向けて、PoCの結果をふまえた本格的な開発が、小単位での実装とテストを短期間で反復するアジャイル手法で進行中です。毎日のように種々の検討事項が議題に上るなか、それでも臨機応変にアジャイル開発を進められるのは、事前に各分野の決裁者を明確に定め、迅速な意思決定に努めるミドリ安全の協力体制があるからにほかなりません。

画像2: ワークショップの様子

ワークショップの様子

厚い信頼がさらに広げる新営業ポータルの可能性

画像3: ミドリ安全株式会社「新営業ポータル」開発プロジェクト
第2回 大切な価値観を具現化していく信頼のパートナーシップ

株式会社 日立製作所
デジタルソリューション事業統括本部
エンタープライズソリューション事業部
産業システム本部 第二システム部
技師
加藤 哲平

プロジェクトに伴走する日立について「強く感じるのは、私たちに寄り添う姿勢や、あくなき品質の追求です。幅広く事業を展開する日立グループには豊富な知見がありますが、例えば今後はAIなど最先端分野に関する情報提供や提案に期待しています」と高橋氏。これを受けて、日立側のプロジェクト実行リーダーを務める加藤 哲平は「日立の強みは、さまざまな知見と技能を持つ人間をすぐに集められることです。これからも必要な人材を臨機応変にアサインしてチームを強化するなど、“One Hitachi”の価値を本プロジェクトでさらに発揮していきたいと思います」と抱負を語ります。

画像4: ミドリ安全株式会社「新営業ポータル」開発プロジェクト
第2回 大切な価値観を具現化していく信頼のパートナーシップ

株式会社 日立製作所
Data&Design
Design Studio
Designer
石田 貴昭

一方、「お話を聞いた営業員の方々をはじめ、関係者の皆さまが大切にしている価値観そのものを具現化できるようなデザインを常に意識しながら取り組んできました。だからこそ、プロジェクトに取り組むなかでミドリ安全のプロジェクトメンバーの皆さまから『単なるビジネスの関係を超えたパートナー』と評価いただけたことは、私にとって大きな喜びです」と語るのはデザインを担当した日立の石田 貴昭。厚い信頼に裏づけられたパートナーシップこそが、本プロジェクトの確かな歩みを支えているようです。

めざす運用開始予定は2025年。現在、その将来像を検討・体感した社員を中心に新営業ポータル活用への機運が社内で高まっていると言う江守氏は、「まずは実装された機能から順次サービスを開始しますが、その後も機能改善をアジャイルにくり返していく方針です」と、新営業ポータル稼働後も継続的なブラッシュアップに取り組んでいきたいと言います。

業務の効率や品質に加え、営業員一人ひとりのモチベーションまで高めていく可能性を秘めたミドリ安全の新しい営業ポータル。日立と手を携えながら進める、より効果的で創造的な営業スタイルのあくなき追求はこれからも続いていきます。

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